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特集 THE TOKYO TOILET こんな『トイレ』見たことない!!

2024.05.08

日本財団 経営企画広報部 ソーシャルイノベーション推進チーム

山田 哲子さん 川上 萌さん

公共トイレを利用するにはなんとなく勇気がいりますね。それは怖い、汚い、臭い、暗いというイメージからくるものです。そのネガティブな公共トイレのイメージを払拭し性別、年齢、障害を問わず、誰もが快適に利用できる公共トイレにしたいと、渋谷区と日本財団の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトによって、渋谷区80ヶ所以上の公共トイレのうち17ヶ所を16名の有名なクリエーターたちがデザインを手がけ、国内だけでなく海外からの観光客からも注目され、さらに役所広司さん主演のトイレ清掃員の日常を描く、映画『PERFECT DAYS』で「THE TOKYO TOILET」が舞台として使われています。

公共トイレはタクシー運転手や男性がよく利用していましたが、今回の改修によって女性や子供連れの親子の利用が増え、夜間は街灯代わりに明るく照らしてくれるため、安全・安心・快適を地域の人たちに与えているそうです。

 今回は日本財団のご協力により、17ヶ所の「THE TOKYO TOILET」の一部を紹介します。詳しく知りたい方は日本財団のHPをご覧ください。

日本財団と渋谷区は社会課題に向けた事業を一緒に連携する包括連携協定を結んでおり、今回も渋谷区の公共トイレを「安全、安心、誰でも快適に利用できるトイレ」を目指し「THE TOKYO TOILET」プロジェクトを2018年に発足し、全17ヵ所中最後のトイレは2023年に完成したそうです。

「プロジェクトの発案者はファーストリテイリング取締役の柳井康治さん。

施工は大和ハウス工業さん、トイレはTOTOさんと連携しながら、専門家のアドバイスを頂きながら進めました。また、16名のクリエイターにはプロジェクトのコンセプトと公共トイレの課題をご理解していただき、それぞれのスペースや環境、コンセプトを明確にした公共トイレに挑戦していただきました」

17ヶ所のトイレで統一しているのは、ユニバーサルトイレを必ず1ヶ所作ることをお願いしたそうです。

「既存のトイレの場所によっては設備や個数も違ってきますので、ユニバーサルトイレ以外はクリエイターさんにお任せしました。女性用と男性用が別れていたり、全部一緒で誰でも使えるトイレなどがあります」

「透明トイレ」完成後はSNSで問い合わせが殺到!

最初にできた「透明トイレ」がSNS上で発信され、世界中からいろんな問い合わせが寄せられるなど、その反響は大きかったそうです。

「パッと見ではわからなくて、トイレをどういう風に使うんだとか、海外の方にはすごく興味を持っていただきました。今でも外国の方が実際に見にこられて、最初は何だろうというところから始まり、外から覗き込んだり写真を撮ったり、実際入ってみたりされています」

「THE TOKYO TOILET」が観光地にもなっているようですが、国内からも他の自治体から問い合わせが寄せられており、「他の都市でトイレ改修される場合も、ノウハウを提供できればいいなと思っています」と話されています。

渋谷区、渋谷区観光協会、日本財団の3者による維持管理協議会は2024年3月で終了し、トイレの維持管理業務は4月から渋谷区に完全移管されています。

写真は恵比寿駅前のトイレ、簡易ベッドがあるのは珍しいです。これで外出しやすくなった人もいます。

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