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2025東京「デフリンピック」開催決定!!

 (一財) 全日本ろうあ連盟 デフリンピック運営委員会 

事務局長 倉野直紀さん

聴覚障害者(ろうあ者)の「デフリンピック」の2025年東京開催が決定。IOCはオリンピックとパラリンピック、スペシャルオリンピック(知的障害者)、デフリンピックの4つを公認し、2025東京は開催100年を迎える記念すべき年。夏21 競技、冬6競技あり、2024年に冬の大会がトルコで開催されます。「デフリンピック」について倉野直紀さんに教えていただきました。

〈アゴを撫でているのは手話で「幸せ」という意味〉

 日本の聴覚障害者は約35万人。毎年「全国ろうあ者体育大会」が開催され1000人から1200人が参加。デフリンピックを目指す人は少ないです。

倉野直紀さんは今回のデフリンピックの招致について、「オリパラなどは開催都市が招致しますが、デフリンピックは当事者団体が招致します。日本は2回もオリパラが開催されているのに、デフリンピックは1回も開かれていない、是非日本で開催して欲しいという声が高くなり招致活動を進めてきました」

「パラリンピック」にデフの人も参加できるように思いますが、身体障害独自の規定を決めているので参加できるスポーツはありません。「オリンピック」は、参加記録を突破することで参加できますが、過去に世界で数人だけです。

聴覚障害者がスポーツをする上で 2つのハンディがあるそうです。

「陸上や水泳などはスタートのタイミングが遅れてしまうこと。もう一つはバランス感覚の問題。三半規管に障害を持っていると、体操の鉄棒やシンクロナイズドスイミング、高跳びとなどはバランスが必要。冬の競技もスキーのジャンプ、フィギュアスケートはありません。珍しい競技としてはボウリングやオリエンテーリング、冬はチェスがあります」
この聴覚障害をカバーするために、陸上や水泳はスタートランプでスタートし、水泳の長距離の最終ターンでは、水面を棒で叩いて知らせます。空手やテコンドーなど人が組む競技は、天井に照明を点滅させて「待て」と止めるそうですが、それ以外の競技ルールはオリンピックと同じだそうです。

「デフリンピック」登録団体は100カ国あるそうですが、今までの参加国は60〜70カ国。東京は80カ国以上、約1000人の選手が見込まれています。

東京のオリパラと「デフリンピック」とでは、運営の考え方が違うようです。

「選手村は作りません。皆さん普通のホテルに泊まっていただき、昼も夜も自分で食事をしていただきます。これは自分たちの身の丈にあった運営をしていこうという考え。それと開催都市にお金を落として欲しいからです。選手スタッフを合わせると4000人ぐらい、応援も含めるとかなりの人が開催都市に集まるので、経済効果を高めたいという考えです」とはいっても運営費用がかかるのは確かです。それを悩ませているのがオリパラでの不正問題が影響して、寄附が集めにくい状況だそうです。

まだ2年あります。個人・企業の寄付を受け付けています。

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