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知ってますか? 認知症 (45)

川崎幸クリニック 杉山孝博院長

励ましあい、助け合い

広くつながる「家族の会」

「社団法人認知症の人と家族の会」は1980年1月京都で結成された。認知症の人の介護に苦闘していた家族が、互いに励ましあい助けあうこと、社会に訴えることを目的として初めて全国的なつながりをもった。

それまで談窓口もなく、孤立無援の中で介護を続けてきた人たちが集まり、気兼ねなく話し合う機会が生まれたのだ。

 京都で生まれた家族の会は、燎原の火のごとく、全国の都道府県に拡大し、次々とその支部が結成されていった。現在、44都道府県に支部があり、10,900名の会員を擁する組織に成長した。

 本年1月には結成30年を迎え、「ともに励まし合い助けあって、人として実りある人生を送るとともに、認知症になっても安心して暮らせる社会の実現を希求する」という理念を高く掲げた。

 家族の会が一筋の道を歩み続けられたことについて、高見国生代表は「活動が一貫してぶれなかったことです。活動の基準を、常に認知症の人と家族の幸せにおいてきたことです」と語る。

家族の会の役割は会員の相互理解、相互扶助の役割だけではない。82年以来、毎年のように「認知症の人とその家族への援助と福祉の向上を求める要望書」を厚生労働相あてに提出してきた。

2007年には「提言・私たちが期待する介護保険」を発表し、多方面からの賛同を得た。

08年度の活動を数字で示してみよう。総会員数10,856名(賛助会員を含む)、世話人数835名、支部会報の発行部数は31,036部、「家族のつどい」開催数1,781回、「つどい」の総参加者26,204名、相談件数は延べ8,936件、行政への要望46件。

非常に多彩で広範な活動を全国各地で実施しており、こうした活動がなければ、認知症に対する理解と支援の輪が今日のような広がりを持つことは難しかったであろう。

家族の会は1992年9月、国際アルツハイマー病協会に日本唯一の組織として加盟した。04年には同協会の国際会議を京都市で開催し、国内国外から約4千名の参加を得た。

さらに、毎年9月21日を中心に「世界アルツハイマーデー」の統一行動を全国各地で展開している。こんなふうに国際的なつながりも持っているのが「認知症の人と家族の会」である。

家族の会のさまざまな活動や認知症に関する詳しい情報は、ホームページに載っている。関心があればアクセスして欲しい。

 

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