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快適な睡眠『快眠』のコツ! 寝具と美容との 発見!

2015.12.25

人生の3分の1は眠っている時間といわれますが、朝スッキリ目覚めたときの心地よさと、寝不足で目覚めたときの不愉快さとは雲泥の差があります。毎朝スッキリ目覚めたいと期待しながら眠りにつくのですが、思うようにいきません。快眠セラピストの三橋美穂さんによると、『快眠』の秘訣は心・体・睡眠の3つの環境を整えることだそうです。『快眠』を得るための寝具と睡眠のとり方について教えていただきました。その中から自分に合った『快眠』方法を探し、確立してみましょう。

快眠セラピスト・睡眠環境プランナー 三橋美穂さん

自分に合った枕と寝具を探そう! 体に合った枕とは

枕の一番の役割は、立っている自然な姿勢を寝ているときにも保つことです。私は1万人以上の人に、体に合った枕のアドバイスをしてきましたが、ほとんどの人が高すぎる枕を使っています。

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次のことをチェックしてみてください。

1. 朝おきると、首や肩が凝っている 枕が高いか低い、安定感がない、首のラ インが合っていないのいずれかです。

2. 寝ている途中で枕を外してしまう 枕が合っていません。枕をしているのが つらいので外してしまいます。

3.あお向けで寝ると、首にシワがよる 枕が高すぎます。合っていれば首がスッと伸びます。

4. 横向きばかりで寝ている 枕が高すぎます。あお向けで寝るのがつらいのでしょう。

5. 枕の上に手をそえる 横向きのときに枕が低いか、あお向けで首が低いかのどちらかでしょう。

枕の高さの決め方

みなさん靴は今までに何十足と買っているので、選ぶ感覚が磨かれて、選ぶ基準がハッキリしています。でも枕は何度も購入して、自分に合った高さを探すという体験が少なく、自分の基準がなかなかわからないもの。

そこで自分の枕の高さを探る方法として、バスタオルを3、4枚用意します。

バスタオルを使って枕を作ります。折りたたんだ部分が内側に入るように半分に折ります。低いときはタオルを下に重ねます。そして、筒状に丸めたバスタオルを中央より高くなるように左右に置き、横向きになったときに使います。この方法で体に合った枕の高さを探っていくと、思いのほか低いので驚かれるかもしれません。

※この枕のつくりかたを知っていると旅行中、枕が合わないストレスはなくなります。

マットレスと枕の関係を知る

自分に合う枕の高さをバスタオルを使って探りましたが、枕とマットレスの関係は眠りにも影響します。みなさん思いのほか高い枕を使われていますので、低い枕が体に合うことがわかれば、マットレスの硬さも合わせていく必要があります。しかし、今まで硬い布団を使っていて、極端に柔らかい布団に変えると違和感があります。その中間を選ぶなどして、少しずつ変えていくのがいいでしょう。

※体型を測定してマットレスをオーダーメイドするメーカーもあるので、そのようなマットレス選びもひとつの方法です。

★快適な眠りを得るために 
寝る時間より起きる時間を決める

何時に眠くなるかは、何時に起きたかで決まります。起床後15 〜16 時間後から睡眠ホルモンのメラトニンが分泌しはじめて眠くなり、そこから1〜2 時間すると眠るという体のしくみがあるからです。このしくみを知っていれば、朝6 時に起床すれば、21 時〜22 時頃から眠くなり始め、22 時〜24 時の間に眠ります。週末に夜更かしして朝10 時まで寝ていたら、夜眠れるのは2時〜4 時頃になります。

休日も平日と同じ時間に起きるのが、いい睡眠の基本です。就寝時間が変わることがあったとしても、起床時間を2 時間以上はずらさないことです。

眠れなければ眠ない

睡眠が浅かったり眠れないのには、いくつかの要因があります。

まず布団の中に長くいることが問題です。定年後、ぐっすり眠りたいと思っている頃には、睡眠が浅くなって眠れないケースが多いです。眠くないけど10 時頃に布団に入ると寝れないので悶々とする。このような場合には、眠たくなってから布団に入り、布団の中にいる時間を短くすることがいいわけです。

まず眠っている時間が何時間くらいかをみます。寝つくまでに2時間かかって、途中で30 分くらい目が覚めている。実際に寝ている時間は6時間くらいだとすると、布団にいる時間は6時間+30 分くらいがいいわけです。朝6時頃起きるとすると、逆算して11 時半過ぎに眠くなれば布団に入ればいいわけです。

眠くないのに布団に入るのは逆効果です。また、夜眠れないと昼間体がだるいので昼寝をしてしまう。昼寝をしすぎて夜眠れないという悪循環になるケースもあります。

お昼寝のススメ

昼寝は睡眠不足の人だけでなく、すべての人にオススメです。 昼寝によって心身の疲れがリセットされ、午後の活動量が上がり、疲れがたま り、夜グッスリ眠れるというわけです。

効果的な昼寝は、眠る時間の長さとタイミングです。体内時計が正常だと14 時〜16 時に眠気が強くなります。しかし、働いている方に14 時頃の昼寝は 無理なので、昼休みに眠っておくのもよいでしょう。 昼寝のポイントは・・・ ①正午から15 時までの間に20 分以内が基本。55 歳以上は30 分までOKです。 ②毎日決まった時間に昼寝する ③横になって寝ない(机などにうつ伏せで) ④昼寝前にコーヒーなどのカフェインをとる  (カフェインの覚醒作用は、飲んでから20 〜30 分後に効き始める) ⑤お腹を圧迫しない姿勢で眠る ⑥時計やベルト、くつなどの締め付けをゆるめる ⑦タイマーをセットして眠る

寝る8時間前はうたた寝禁止

夕食後、テレビを見ているうちにウトウトして、夜寝られないという経験をお持ちの方もいるかと思います。冬のコタツは特に危険です。眠気は、疲れに比例して強くなるため、夕食後のうたた寝や帰宅途中の電車での居眠りは要注意です。就寝前8 時間はしっかり起きていることが重要です。

★美容とイビキ防止法  
首のシワは枕の高さで解決

枕といえば昔は日本髪を結って、その髪型を崩さないため(また、すぐに起き上がれるように)首だけあてる枕を使ってきた歴史があり、最近でもソバ殻の枕に布団という習慣が多く、高い枕が使われています。枕が高いと肩が凝ったり、イビキ、二重あご、ほうれい線の原因になり、美容にも影響しています。そして、寝ている間に首にシワを深めています。試しに低い枕をあててみてください。あお向けに寝たときに首がスッと伸びて、体のどこにも力が入らず、リラックスできる枕を選びましょう。

舌まわし体操でイビキ防止

50 歳頃になると体の筋肉が落ちてきます。顔の筋肉も同じでイビキをかきやすくなります。ここでオススメしたいのは「舌まわし体操」で、舌の筋肉を鍛える方法です。

口を軽く閉じた状態で、口の内側を舌先でプッシュしながらゆっくりまわします。左まわり2回、右まわり2 回を1セットにして、朝昼晩を各3 セット以上おこないます。

女性ホルモンのプロゲステロンが減ると、筋肉のハリがなくなり、気道が狭くなります。太っているわけでもないのに、アゴの下がたるんでくるのも同じです。舌をまわすだけで、イビキや2 重アゴ、ほうれい線や顔のゆがみにも効果的です。だ液の分泌量も増えるため、口臭や歯周病予防にも役立ちます。

イビキ防止にはシムスの姿勢

イビキを軽減するには横向きかうつ伏せの姿勢で眠ります。太りぎみの人は妊婦が妊娠後期にする『シムスの姿勢』で寝ることをオススメします。イラストのようにうつ伏せぎみの横向き寝です。枕やクッションを使ってみましょう。背枕すると横向きになりやすいです。

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