48歳からの華麗な生き方・老後をサポートする

認知症で人生を諦める人をゼロにしたい!!

一般社団法人認知症予防活動コンソーシアム 代表理事 歌丸和見さん

前回、誰もが楽しめるスポーツゲーム『ミニらいとモルック』をご紹介しましたが、この『ミニらいとモルック』が多世代や認知症の方でも楽しめることがわかり、2019年に認知症予防活動コンソーシアム(通称:ニヨ活)を設立。「オレンジリンピック」を開催しています。認知症の予防と共生という二つの側面から社会貢献活動を企画・運営し、超高齢社会への新たな可能性を追求している「ニヨ活」について、歌丸和見さんにお話を伺いました。

健康予防医学の講師として活動する歌丸和見さんは、「認知症で人生を諦める人をゼロに」という理念のもと、認知症への不安を希望へと変える取り組み「ニヨ活」を展開しています。その背景には、認知症には確立した治療法がなく、高齢の受講者から「絶望しかない」という声が寄せられたこと、そして自身が抱いた将来への不安がありました。

歌丸さんは、人々の心に広がる認知症=不安というイメージこそが最大の問題だと捉えています。たとえ認知症になったとしても「人生は楽しい」と思えるよう、不安を含めた現実を受け入れ、そのうえで自分にできることを選び取る主体性、さらにそれを支える周囲の理解が欠かせないと考えています。

この活動を広く届けるため、あえて印象的な名称として「ニヨ活」と名付けています。「予防」という言葉は多くの人の関心を惹き、行動の主体性を生み出すと感じたことから、「予防」と「共生」の車輪を軸に取り組んでいます。

ニヨ活が掲げる予防は「肉体的・社会的・精神的」という三方向からのアプローチで、その中心にあるのが「生きがい」。脳の神経伝達物質やホルモンを補完する役割をもち、何にときめきを感じているのかを大切にするよう伝えています。

また、フランス式アロマによる嗅覚刺激での睡眠改善や徘徊の減少、食事や腸内環境をテーマにした講演など、多角的な予防活動も行っています。

さらに「子どもと高齢者が健康でつながる共生社会」を目指し、認知症の当事者や家族が気軽に地域と関われる場所づくりにも力を入れ、その中心となるのが『ミニらいとモルック』です。

「認知症の方でも無理なく参加でき、わずか数分で世代をこえて交流が生まれるこのゲームは、家族や専門職から驚きの声があがるほどです。2歳から90歳代まで参加する『オレンジリンピック』も開催しています」

また、大阪府内にはミニらいとモルックによる交流拠点「モルパ(モルックパーティー)」を3カ所開設。指導員育成や、認知症の方への関わり方を学ぶ講習会も実施し、地域の中に新たなつながりを育んでいます。

「ミニらいとモルックは単なる健康づくりにとどまりません。勝敗があるからこそ会話が生まれ、互いを理解するきっかけになります。交流が続くことで健全なコミュニティが育まれ、人はそこで生きがいを感じます」

歌丸さんの取り組みは、認知症になっても「人生は楽しい」と実感できる社会、そして不安に寄り添いながら共に生きる社会の実現を目指しています。

関連記事