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困った介護 認知症なんかこわくない⑫

2017.10.13

川崎幸クリニック杉山孝博院長

認知症をよく理解するための8大法則・1原則

第4法則  まだら症状の法則

認知症の人は、認知症が始まると常に異常な行動ばかりするわけではありません。正常な部分と認知症として理解すべき部分とが混じり合って存在しているというのが、「まだら症状の法則」です。

非常にしっかりした面もありますから、本人が認知症であるとはなかなかとらえられません。家族はついつい、「なぜこんなことができないの」と言ってしかったり教えこもうとしたりします。

本人の言動が認知症の症状であるのか、そうでないのかをどう見分けたらよいでしょうか。

介護者の最も大きな混乱の原因の一つは、うまく見分けられなくて振り回されることにあります。初めから認知症の症状なのだとわかっていれば、そして、対応の仕方をうまくすれば、認知症による混乱はほとんどなくなります。

「常識的な人なら行なわないような言動をお年寄りがしていて周囲に混乱が起こっている場合、“認知症問題”が発生してるので、その原因になった言動は、“認知症の症状”である」と割り切ることがコツです。

「私の大事なお金を盗んだだろう。ドロボー!」という「ものとられ妄想」も、寝たきりの人が言うのと、見かけは正常に近い人が言うのとでは介護者の混乱は全く違います。しかし、家族に向かって「ドロボー!」呼ばわりすることは異常ですから、いずれも同じ「認知症の症状」なのです。

ところで、認知症のない普通の人にもまだら症状はあるものです。

「あの人がどうしてあんなばかなことを・・・」と言いたくなる場面は少なくありませんし、会社では非常に有能で素晴らしい判断力や企画力を発揮する人が、家に帰ると「粗大ごみ」扱いされるのですから。

このように、認知症の人だけが異常な「まだら症状」を示すのではなく、私たち一人ひとりが日常的にしていることなのだと理解できれば、広い気持ちで認知症の人と接することができるようになるのではないでしょうか。

 

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