『インクルーシブしてデザインする』を理解しよう!
インクルーシブデザイン協会 国宝孝佳代表理事
「私の生き方と学び」で紹介しましたインクルーシブデザインの関連記事です。
国宝孝佳さんは『インクルーシブデザイン』について、「障がい者をはじめとする少数派(マイノリティ)など、従来のデザインプロセスから除外されていた方々を巻き込み、新たな価値を創造するデザイン手法です。
健常者(マジョリティ)の生活は不便なことがほとんどなくなりましたが、手が動かない、耳が聞こえない、目が見えない、コミュニケーションが苦手、ヒトの気持ちに敏感、じっとできない、言葉が覚えられない、性的マイノリティなど、医学的・社会的な障害がある生活はまだまだ不便なことだらけです。
このような人たちが不便を感じていることを一緒に考え、インクルーシブにデザインすることで、今までにないサービスや製品が生まれることが期待されています」と説明しています。
国宝さんは握力の弱い方や高齢者、手指の不自由な方をインクルーシブしてデザインされ、あらゆる方々にとって使いやすいものになっている花王の『アタックZERO』のボトルのノズルを絶賛し、このようなものを目指しているそうです。
また、サントリーが「猫の日」にシャレで猫キャップを作った天然水は、大反響があったのもうなずけます。握力の弱い方にとってペットボトルのキャップは結構キツいんですね。これだと開けやすいと思いますが、商品化の予定はないそうです。
インクルーシブデザイン協会が関わってできた商品には、『まほらノート』(大栗紙工)は発達障がい者の声から生まれた、発達障がい者が書きやすく読みやすい。目に優しい紙の色とシンプルで自由に使えるノートです。
そして、『5秒で着られるシャツ』は写真のようにファスナーの開閉で、片手でも簡単に着れるようにしています。これからクラウドファンディングで募集して商品化へと進んでいきます。
国宝さんは「インクルーシブにデザインしていった結果、ユニバーサルデザインになることもあります」と、使う対象者を限定するのか、範囲を広げていくとユニバーサルデザインになるのかもしれません。
※インクルーシブデザイン協会では「おうえん会員」月・1000円。「みつける会員」月・10000円。「つくる会員」月・30000円を設けています。