48歳からの華麗な生き方・老後をサポートする

介護ロボットが現場で活躍する時代へ

(公社)かながわ福祉サービス振興会 理事長 瀬戸恒彦氏(61歳)

少子高齢化により生活支援ロボットが欠かせない時代になっています。生活支援を含めたサービスロボットの市場規模は2013年に8600億円だったのが、2020年には2.8兆円市場へ拡大。「医療や介護・福祉分野を含めたサービスロボットは、2025年頃には一般の生活に入り込んでいると思います」という「かながわ福祉サービス振興会」の瀬戸恒彦理事長。6年前から介護ロボット普及推進事業を行ってきたことが、いま普及促進と開発のレベルをアップさせています。期待される介護ロボットの現状を伺いました。

 

経済産業省は①センサー②人工知能(AI)③駆動系の3つの要素技術が備わっている機器をロボットと定義しています。そして、これからは産業ロボットから、サービスロボット(医療、介護・福祉、教育、家事援助など)への市場が拡大していきます。そのロボット技術は日本が世界No.1なので、期待せざるを得ません。

同振興会に介護ロボット普及推進本部ができた6年前、介護ロボットといえばセラピー用のアザラシ型ロボット『パロ』と開発途中のロボットスーツ『HAL』くらい。普及推進本部が今日の介護ロボットの開発・普及の牽引になったことについて瀬戸さんは「いくら優れた技術で作られていても現場のニーズに合い、実際に使えなくては意味がありません。成功するためには目的と意図を明確にし、現場で使ってみて評価する。使い方が悪いのか性能に問題があるのかを検証し改善する。このPDCAサイクルを繰り返し、よりよいロボットに改良していただくことが私どもの役割です」とおっしゃいます。

介護ロボットには200社以上が参入しているようですが、現場で使えるのは50もないそうです。「いまでも現場のニーズを考えずに開発する企業があり、性能が悪くクレームざたになることも多いです。また助成金目当てで開発する企業もありますが、きちんとしたロボットを作ろうという志のある企業でなければいいものはできません」と瀬戸さん。

団塊の世代の全員が後期高齢者になる2025年問題。人手不足を補うために介護ロボットの開発が急務ですが、「これからさらに増える認知症の予防や要介護、要支援を少なくするための自立支援機器の開発が望まれます」と自立支援で介護を食い止めていきたい考えです。

 

瀬戸さんの健康作り7か条

1.生涯現役を実践する(仕事や自分のやりたいことを続ける。アメリカのように定年制や年功序列制度もなくしていきたい)

2.夢と希望を持ち続ける(メンタル面で持ち続けていきたい)

3.幸せになるための奉仕活動を行う(東日本大震災の復興支援のために植樹活動をしています)

4.畑仕事や里山づくりを楽しむ(小さな畑で野菜を作っています。故郷も荒廃していますので、日本の里山風景の再生をしたい)

5. ミネラルの入った水を飲む(天然の水がいいです)

6.新鮮な酸素を吸う(森林浴をしています)

7.最高の睡眠をとる(脳の老廃物アミロイドβがアルツハイマー病になる原因。睡眠でアミロイドβが排泄されるので、睡眠をきちんととる環境づくり、適切な入浴などを心が得ています)

プロフィール

瀬戸恒彦(せと・つねひこ)

1956年生まれ。1979年神奈川県庁入庁。2001年(公社)神奈川県退職し、(社)かながわ福祉サービス振興会事務局長に、2014年に理事長に就任。シルバーサービス振興連絡協議会会長をはじめ多くの組織団体の職務を担っています。

血液型A型  家族は奥さん、笑(柴犬)の三人暮らし

好きな言葉「吾唯足知」(われただたるをしる)

 

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