あなたの『終の住処』はどこですか?!〈連載24 〉

『老人ホーム・施設』編
施設経営者から見た良い老人ホームの選び方!!(下)
前回は全国に約500ヶ所あると言われている『老人ホーム・施設紹介センター』が、施設側から要介護別にバックマージンをもらっていることから、入所者が希望する施設とは別の施設に誘導されることが問題になっています。それに対して業界団体でガイドラインを示すか、何らかの規制が必要ではないかといったことが求められていることを紹介しました。
今回は住宅型有料老人ホームやグループホームを30年前から経営しているオーナーに、施設側から見た良い施設の選び方をお聞きしました。
❶施設の噂を聞く/満室でも待つ
私どもの住宅型有料老人ホームAは、山の中腹にある企業の保養所を購入して改装しているので、建物はがっちりして景色もいいし安いので人気です。夫婦で入れる2LDKでお風呂もついている部屋があります。そこを一人で入所している人もいます。ここは30年前から営業しているので入っている人の紹介や噂を聞いてこられますので、広告費を払わなくても常時いっぱい。待っている人もいます。
もう1棟の住宅型有料老人ホームBは、3階建て2・3階34室。認知症になれば1階のグループホーム18室(2ユニット)へ移っていただきます。
このほかにも独立したグループホームがあります。
施設に空きが出れば『老人ホーム・施設紹介センター』や検索サイトに掲載してもらっていますが、私どものバックマージンは一律20万円(グループホームは10万円)と安いのであまり紹介はありません。
地域の人たちも施設内のことは知らないので、口コミも期待できないです。高級老人ホームでは有名人を広告塔にして推薦しているケースもあるようですが、結局施設を知っていただくには、見学や体験入居しかないですね。
❷施設見学・体験入居してから選ぶ
体験入居は2週間ぐらい。私どもは 1日2000円です。
選んで失敗されるケースは、大抵は自分が思う雰囲気というのがあるんですが、紹介センターが「ここがいいですよ」と言われると仕方なく入る。それがダメなんです。失敗しないためには体験入居して、実際に入居者の話を聞かないとダメです。お昼の忙しい時を見せてもらう方がいいです。
ダメな施設は部屋を全部見せないです。
体験入居で過ごしてみましょう
❸終の棲家だと思わないで選ぶ
以前は入居一時金が必要でしたが、最近は一時金を取っている施設は少ないです。私どももいただいていません。
一時金がないので「終の棲家」だと思わずに、いつでも出られるような気持ちで施設を選んだ方がいいと思います。
ダメならまた紹介センターで別の施設を紹介してもらえばいい。入居すればまた「祝い金」がもらえます。
❹最期まで看てくれるか確認する
施設を選ぶ時に「サービス付き高齢者向け住宅」よりも「介護付き有料老人ホーム 」を選ぶ方がいいです。それが本来の終の棲家です。健康型有料老人ホームに入って最期まで看てくれるんだったらいいけれど、そういうところはわずかです。
施設に入って関係する医療施設があるのは安心です。
病院が経営している施設は、パーキンソン病や脳梗塞などの病状の方にはいいと言われています。「介護付き有料老人ホーム 」でも最期まで看てくれるところはありますし、初めの段階に確認すればいいと思います。私どもの施設は最期まで看ます。
❺自由で気ままな施設を選ぶこと
介護付きであっても住宅型であっても、自由で気ままな施設がいいです。
私どもは入居者からも「勝手に出ていけるのでいい」って言われます。でも、ほとんどの有料老人ホームはそれができません。「出かけてきます」と報告しても「ダメです」と言われます。
うちは気ままで自由ですから、中にはここに住んで仕事をしている人もいます。ここから通勤もできるということです。
施設でも理学療法士が来て運動用具でリハビリ指導してくれます
❻若いスタッフのいる施設を選ぶ
何も知らない人は、職員の人数がどれだけいるかを確認しますが、私が入居者の立場からも若いスタッフが多い施設かどうか確認します。50代60代の職員だと入居者も嫌なのか退所されます。入居者の男性も女性も20代30代の若いスタッフがいると「若い子が多いね、ここいいわ、喜んで入りたい」と言われます。
それは気分でしょうね。孫みたいな子に介護してほしい。若い子がいると施設は活動的で明るいです。いつも笑っているし、失敗してもお年寄りは怒らないです。
また、若い子は力があるのでパッとお年寄りを抱えて、お風呂もちゃんと入れてくれます。高齢のスタッフになると「今日はお風呂をやめてシャワーにしましょうね」って言うわけです。そうすると入居者は「私お風呂入りたいのに」って、スタッフを替えて欲しいって言ってきます。
入居者も高齢のスタッフと昔話するより、若いスタッフと話ししている方が嬉しいんです。
❼月額費用外のサービス費用を確認する
月額の費用と介護保険の自己負担以外に、細かなサービスを利用するとプラスアルファの費用が加算されます。私どもはパンフレットにきちんとサービス料金を明記しています。他の施設では、後で請求されて困ったという話もあるようですが、それは説明していないかごまかしているわけです。
入る時にはきちんと説明してもらいましょう。
❽疎外対応はケアマネの役割
新しい人が施設に入ったけれど、すでにグループができていて「孤立してしまうのが嫌だ」と、疎外感があるという相談を受けた時に、私どもではベテランのケアマネが、どこの室でどういう人がいるのかわかるので、そういうことを考えてその人の席を選んであげています。
疎外されている人を放っておく施設はダメです。













