捨てていたものがワクチン支援になります!

認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会
常務理事 事務局長 奥寺憲穂さん
ペットボトルのキャップや、消印のある切手、書き損じハガキ、テレカ、洋服などは、特定のコレクターや業者にとっては宝の山です。普段捨ててしまっているものを回収し、事業者に引き取ってもらうことで得た収益で、東南アジアなど途上国の子どもたちにワクチンを送り続けているのが「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」です。「あのキャップはそのためだったのか?!」と思われる方もいるでしょう。その活動を奥寺憲穂さんに伺いました。
寄付の方法はいろいろありますが、同委員会は1994年、当時の細川護熙総理大臣夫人、細川佳代子さんが、前年に京都で開催された子どもワクチン世界会議で、途上国の子どもたちにワクチン支援を行うことを宣言し、「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」(JCV)として創設されました。
奥寺さんによると、「1994年当時は、途上国の5歳未満の子どもたちが感染症で1日8,000人亡くなっていたそうですが、30年以上かけて世界各国が協力した結果、現在は1日4,000人と半減しました」とのこと。現在はミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツを常時支援国とし、毎年継続してワクチンを送っています。
コロナ禍では日本でもワクチンへの関心が高まりましたが、日常ではワクチンや感染症への関心は低く、「なぜ今になって問題視されるのか」といった声もあるようです。奥寺さんは「日本では、生後2ヵ月から2歳までの間に約10種類のワクチンを30回ほど接種するため、集団免疫ができて感染が広がりにくい。しかし、途上国ではインフラ整備や医療体制が不十分なため、感染症が広がりやすいのです。現在、支援しているワクチンは、はしかやポリオなど6種類。2025年には約1億1,800万円分のワクチンと冷蔵庫などの備品を、ユニセフを通じて各国に送りました」と話します。
ワクチンの費用は個人や企業からの寄付が主ですが、現在のように捨てられる物を集めて資金にするきっかけは、JCV設立当初、細川佳代子さんが全国で講演した際、「ワクチン支援のために、未使用・使用済みのテレホンカードを送ってください」と呼びかけたことが始まりだったそうです。これをきっかけに、全国から多くのテレカが送られるようになりました。
当時、日本のテレカは外国人コレクターに人気があり、専門業者に引き取ってもらうことで資金を得ていました。この仕組みは他にも広がり、消印のある切手はコレクター業者へ、書き損じハガキも業者や郵便局で交換、ペットボトルキャップは再利用工場へと活用の幅が広がりました。
単価の安い経口ポリオワクチンであれば、1人分20円。今まで捨てていたものが、手軽に負担もなく「ワクチン支援になる」と知り、この活動に賛同する企業や個人も増えているそうです。
あなたもご自宅の中を探してみると、協力できるものが見つかるかもしれません。













